自由で豊かな暮らしを目指すFIRE(経済的自立と早期リタイア)。その実現には、毎月の固定費をどれだけ減らせるかが大切なポイントです。特に自宅の通信費(WiFi環境)は、多くの人が「高い」と感じる出費のひとつ。光回線は月額5,000円以上、工事が不要で手軽に導入できるドコモのhome5Gもおよそ5,000円と、家計に与える負担は小さくありません。とりわけ一人暮らしや夫婦二人暮らしでは、そこまで大容量や超高速通信を必要としないのにコストだけが大きくのしかかることもあります。さらに光回線の導入には工事日程の調整や立ち会いが必要で、開通までに数週間かかるケースもあり「すぐに使いたい」人にはハードルが高めです。
そこで注目したいのが、「楽天モバイルのSIMカードをドコモのhome5Gルーターに挿して宅内WiFiを構築する」という方法。通信費を安く抑える裏ワザ的な工夫で、光回線よりもシンプルかつスピーディーに導入できます。しかも楽天モバイルは契約期間の縛りがなく、『試して合わなければすぐ解約』という柔軟さも備わっているため、投資初心者やFIREを目指す人にも安心して取り入れやすい選択肢です。
通常の選択肢とコスト比較
通信環境を整える際、多くの人が候補にするのは以下のようなサービスです。それぞれの料金や特徴を比較してみましょう。
サービス | 月額料金 | 工事費 | 解約金 | 通信速度 |
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光回線(戸建て) | 5,000〜6,000円 | 必要 | あり | 高速・安定 |
ドコモ home5G(ドコモ契約) | 4,950円 | 不要 | あり | エリアによる・不安定 |
楽天モバイル(SIM) | 最大3,278円 | 不要 | なし | エリアによる・不安定 |
楽天モバイルSIMをhome5Gルーターで使えば、月2,000円前後の節約が可能。年間にすると約24,000円以上の差になります。固定費削減の効果は大きく、FIREや節約志向の方に特におすすめです。さらに、スマホ回線と自宅WiFiを「楽天モバイル一本化」することで、契約管理の手間や請求の煩雑さも解消でき、生活全体をシンプルにできます。
必要なもの
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ドコモ home5Gルーター(HR01/HR02など)
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楽天モバイルのSIMカード(nanoSIM)
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ルーターを設置する電源環境
home5Gルーターはドコモから契約するのではなく、中古で入手する方法が一般的です。メルカリやヤフオクなどでは8,000〜15,000円程度で取引されています。home5Gルーターの購入費用はかかりますが、月額の節約効果を考えると数ヶ月で回収できる計算です。例えば12,000円で購入した場合でも、光回線との差額で6ヶ月以内に元が取れる計算になります。さらに、中古を選ぶことで「端末の残債なし」「契約縛りなし」で気軽に導入できるのもポイントです。
設定方法ステップバイステップ
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home5Gルーターを用意
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楽天モバイルのSIMカードを挿入
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電源を入れて初期設定
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管理画面で通信状況を確認(APNは自動設定されるケースが多い)
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スマホやPCをWiFi接続して利用開始
基本的に難しい設定は不要で、SIMを挿すだけで使えることが多いです。初心者でも安心して導入できる点は大きなメリットです。また、家庭内で同時に複数台接続しても安定して利用できるケースが多く、リモートワークや動画視聴に十分対応できます。特にNetflixやAmazonプライム・ビデオなどの動画配信サービスを多用する家庭にはコスパ抜群です。
メリット
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月額通信費が安くなる(最大3,278円)
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工事不要ですぐに利用可能
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データ無制限
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契約期間の縛りがない(楽天モバイル)ため、気軽に試せる
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引っ越しの際にも持ち運べるため、再契約や工事が不要
特に「転勤が多い人」や「賃貸で光回線工事が難しい人」、「短期間だけ使いたい人」にとっては非常にメリットが大きい選択肢です。光回線に比べると導入ハードルが低いため、「とりあえず試してみたい」という人にも向いています。
デメリット・注意点
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ドコモ公式の動作保証外(自己責任)
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エリアによっては通信速度が不安定になる可能性
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ルーターの一部機能(アップデートなど)が制限される場合がある
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楽天回線エリア外ではパートナー回線に依存し、速度制限(5GB/月)が発生
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ルーターの中古品は保証対象外のため、初期不良リスクがある
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固定回線に比べると「超高速・超安定」までは期待できない
この方法は「安さ重視」の人に向いており、完全な安定性や手厚いサポートを求める方には向きません。利用環境によって差が出やすい点を理解しておきましょう。ただし、速度面で多少の妥協ができる方にとっては、コスパ最強の選択肢となり得ます。
実際に使ってみた感想
私の利用環境(楽天回線エリア内・地方部)では、下り速度が50〜80Mbps程度、上り速度が10〜20Mbps程度で安定。YouTubeやNetflixなどの動画視聴、テレワークでのZoom会議も問題なく利用できています。時間帯によって速度が落ちることはありますが、一般的な家庭利用には十分でした。特に在宅ワーク中心で「超高速は不要、安定してつながれば十分」という人にはかなり満足度が高いと感じます。
活用シーン
一人暮らしの学生
光回線工事不要で、引っ越しのたびに手続きしなくて済む。WiFiシェアも簡単。
単身赴任中の会社員
短期間の滞在でも無駄なく導入でき、帰任時には簡単に解約できる。
夫婦二人暮らし
動画視聴やSNS中心で、光回線並みの速度は不要なケースにマッチ。固定費削減効果が大きい。
FIREを目指す人
固定費を徹底的に削減する戦略の一環として活用可能。余剰資金を投資へ回せる。
地方在住者
光回線がエリア外でも、楽天回線が入る地域なら問題なく利用できるケースも。
このように、ライフスタイルに合わせた柔軟な使い方ができる点も魅力です。単に「安い」だけでなく、自分の生活パターンにマッチさせることで、より大きなメリットを享受できます。
まとめ
「楽天モバイルSIM × home5Gルーター」を使えば、自宅のWiFi環境を手軽に安く整えることが可能です。特に以下のような方におすすめです:
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一人暮らしや夫婦世帯で通信費を抑えたい人
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工事不要で今すぐWiFi環境を整えたい人
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転勤や引っ越しが多い人
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FIREを目指して固定費を最小化したい人
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光回線工事が難しい物件に住んでいる人
ただし、公式に認められた使い方ではないため、安定性やサポートは自己責任になります。「通信費をとにかく安くしたい」というニーズがあるなら、試してみる価値は十分にあります。自分の利用スタイルに合っているかどうかを見極めたうえで導入するとよいでしょう。