【完全ガイド】初心者でもできる!▲5%ルール投資法でFIREを目指そう

資産運用

FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは、経済的自立を達成し、早期退職を実現するライフスタイルです。単に早く仕事を辞めることが目的ではなく、自分の時間を自由に使い、心豊かな人生を送ることを重視します。

そのFIREを実現するために重要なのが「投資による資産形成」です。特に投資初心者にとっては、どのような投資戦略を採用すればよいのか迷うことも多いでしょう。

この記事では、「▲(マイナス)5%ルール投資法」の具体的な内容や過去の運用実績、メリットと注意点、さらには私の実践ルールも紹介しながら、誰でも再現可能なFIRE戦略を丁寧に解説していきます。長期的に資産を育てる視点から、この戦略の効果や実践方法を徹底的に掘り下げていきます。


▲(マイナス)5%ルール投資法とは?

YouTuber「投資塾ゆう」さんが提唱している「▲(マイナス)5%ルール投資法」が注目されています。この投資法は、通常の積立投資とは異なり、株価指数のS&P500が1週間(前週の金曜日の終値から今週の金曜日の終値)で「5%以上」下落した際に、あらかじめ定めたルールに従って一括投資を行うという明快なタイミング戦略です。大きく下がった場面を「買いの好機」と見なし、あらかじめ用意しておいた資金を使って大胆に投資を行うのがこの方法の要です。あらかじめ明確な基準を設けることで、投資判断において迷いや感情を排除し、冷静に対応できるのが大きな特長です。

「いつ買えばいいのか分からない」と感じる投資初心者にとっても、このルールは極めて明快です。暴落時のチャンスを捉えて資産を増やすことに主眼を置いたこの戦略は、長期目線で見れば非常に再現性の高い投資法と評価できます。


▲5%ルール投資法の6つのルールを徹底解説

ルール1:積立投資は継続しつつ、メインは一括投資

日々の資産形成のベースとして積立投資を継続することは重要ですが、▲5%ルールでは、あくまで指数の急落時に一括で投資する行動が主役です。積立はあくまで補助的な役割として、毎月の資金の一部を定期的に投資信託に回す一方で、残りの資金はシグナル発生時に備えて待機させておくスタイルです。

ルール2:投資対象は積立と同一のインデックスファンドに統一

一括投資の際に選ぶ銘柄は、日頃積立している投資信託やETFと同じものに統一するのがポイントです。たとえば「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を日頃から積立しているのであれば、一括投資も同じファンドに集中することで、管理の簡略化や資産配分の最適化が図れます。

ルール3:個別株には投資しない

この戦略では、個別株への投資は原則行いません。個別株は企業ごとのリスクが大きく、急な株価変動や決算発表の影響を大きく受けるため、初心者には不向きです。代わりに、広く分散されたインデックスファンドを活用することで、リスクを抑えつつ安定的なリターンを目指します。

ルール4:投資信託またはETFを活用

長期的な資産形成を目指すには、投資信託やETFが適しています。特に分配金再投資型のインデックスファンドを選べば、配当金を自動的に再投資し、複利効果を活かすことができます。ETFを使う場合は、購入タイミングに注意が必要ですが、コストの安さや透明性は魅力的です。

ルール5:指数が▲5%以上下落した週に一括投資

もっとも重要なのがこのルールです。株価指数S&P500が1週間で「▲5%以上」下落した場合、その週の終値を確認し、翌週の月曜日に一括で投資を行います。具体的な下落率という“数値基準”を用いることで、感情に左右されずに投資判断を下すことができます。

ルール6:注文は週末の確認後に実施

毎週金曜日の終値をもとに下落率を確認し、週末に判断して月曜に注文を出します。仕事や家事で平日に時間が取れない人でも、この週末ルーチンを取り入れることで無理なく継続することが可能です。この方法は、忙しい日常生活の中でも無理なく投資を取り入れる工夫として有効です。


運用実績から見る積立投資と▲5%ルール投資法の可能性

「積立投資」と「▲5%ルール投資法」を併用すると、上昇相場では積み立て投資で着実に投資を積み重ねて資産を増やし、下落相場のチャンスでは積み立て投資と▲5%ルール投資法の両方でたっぷり資金を投下して、回復した時の利益を大きくするという、どんな相場にも対応できる投資ができます。

ここでは、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が新規設定された2018年7月から2023年12月までの5年6ヶ月間を投資期間として、毎月3万円を積立投資しながら、▲5%ルールが発動した際には1回あたり36万円(積立投資12ヶ月分)を一括投資したケースとして、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を使った投資の実例データを比較してみましょう。

・投資期間:5年6ヶ月(66ヶ月)

・積立投資金額:毎月3万円

・▲5%ルール発生回数:8回

・一括投資金額:36万円(積立投資12ヶ月分)

投資スタイル 投資額 評価額 利益額 利益率
積立投資のみ 198万円 約343万円 約145万円 約73%
積立投資+▲5%ルール投資法併用 486万円 約934万円 約448万円 約92%
▲5%ルール投資法のみ 288万円 約591万円 約303万円 約105%

このデータからもわかるように、最も高い利益率を記録したのは「▲5%ルール投資法のみ」でした。一方、利益額で見ると「積立+▲5%ルール」の併用が最も大きな成果をあげています。つまり、日常の積立投資をベースにしつつ、大きな下落時にしっかりと追加投資を行う戦略が、最もバランスの取れた方法だと言えるでしょう。


私の実践ルールとNISAの活用

私もこの「▲5%ルール投資法」を活用しており、以下のような運用体制を整えています。

  • 毎月1日「NISA積立投資枠」を利用して「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」10万円を積立

  • S&P500が▲5%以上下落した週があれば、「NISA成長投資枠」を利用して「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」120万円(積立投資12ヶ月分)を一括投資

  • 同年内に3回以上のシグナルが出た場合は、「特定口座」でさらに120万円を一括投資

  • 判断タイミングは毎週土曜日月曜朝に注文、火曜に約定

  • 年に一度、年末ポートフォリオを確認してリバランスを実施

このようにシンプルで明快なルールに従うことで、迷いや不安を最小限に抑えた運用が実現できます。また、必要な資金は自分の決めたポートフォリオに従って事前に確保しておき、下落時のための「投資待機資金」として管理しています。


まとめ:▲5%ルール投資法はFIREへの確かな一歩

「▲5%ルール投資法」は、相場の急落時というチャンスにフォーカスし、感情ではなくルールに基づいて投資を行う戦略です。数字に基づいた明確な判断軸があることで、初心者でも投資に対するハードルがぐっと下がります。

この戦略は、FIREを目指す人々にとって、心強い選択肢の一つとなるでしょう。積立投資だけでは得られないリターンを狙いつつ、リスクを管理しやすいという点で、長期的に安定した資産形成が可能になります。

まずは少額から、そしてルールを守ることを第一に。自分自身のペースを大切にしながら、FIREという目標に向かって、一歩ずつ進んでいきましょう。

 

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