【登山日記】大黒天登山口から百名山「蔵王・熊野岳」へ|御釜を巡る絶景トレッキング

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こんにちは。今回は、宮城県蔵王町にある大黒天登山口から、蔵王連峰の最高峰「熊野岳(蔵王山)」を目指す人気登山ルートを歩いた1日の記録をお届けします。

火山地帯ならではの荒々しい地形や、美しいエメラルドグリーンの御釜(おかま)、そして熊野岳から一望できる東北の名峰たち。途中には高山植物との出会いや歴史ある神社もあり、自然と文化が融合した魅力あふれるコースでした。登山初心者にもおすすめできる素晴らしいルートです。

さらに、下山後の温泉名物グルメなど、蔵王の自然と文化を全身で味わえる1日となりました。この記事では、アクセス方法から装備、ルートの詳細まで丁寧にご紹介しますので、蔵王登山を計画中の方の参考になれば幸いです。

 

基本情報

登山データ

 

項目 内容
登山日 7月25日・晴れ
駐車場 大黒天駐車場(宮城県蔵王町) ※無料・トイレなし
出発地 大黒天登山口(標高1,450m)
経由地 刈田岳(標高1,758m)、熊野岳避難小屋、蔵王山頂レストハウス
目的地 熊野岳(標高1,841m・蔵王連峰最高峰・日本百名山・山形県)
所要時間 約3時間50分(往復・休憩含む)
難易度 初級〜中級(晴天時)
参考距離 大黒天登山口〜刈田岳 約1.8km

アクセス情報(車利用)

大黒天登山口宮城県蔵王町に位置しており、車でのアクセスが便利です。登山口すぐそばの大黒天駐車場は広々としており、無料で利用可能。トイレは無いので蔵王エコーラインの途中にある無料トイレを利用しましょう。

 

山形駅から(約1時間10分)

山形駅を出発し国道13号を南下

左折して「蔵王エコーライン(無料)」に入る

→山頂付近に現れる「蔵王ハイライン(有料道路)」へ入らず、そのまま進む

→少し下ると「大黒天駐車場」に到着

仙台駅から(約1時間30分)

仙台駅を出発して東北自動車道を南下

→東北自動車道「村田IC」で下車し、県道25号線を南下

→「遠刈田温泉」を経由して「蔵王エコーライン(無料)」へ合流

→20分程度で「大黒天駐車場」に到着

※蔵王エコーラインは例年11月から翌年4月下旬頃まで冬季閉鎖されるため、通行前に公式サイトなどで開通情報を確認しましょう。

蔵王エコーラインの情報はこちら:蔵王町観光物産協会|自然豊かな宮城蔵王の観光ガイド


登山記録

6:53|大黒天登山口を出発

宮城県蔵王町の大黒天駐車場に到着後、道路を挟んだ目の前にある大黒天登山口よりスタート。朝の澄んだ空気が心地よく、期待に胸を膨らませながら一歩一歩進んでいきます。

 

登山道は前半こそ緩やかな樹林帯を抜ける形ですが、すぐに火山礫のザレ場へと切り替わります。

 

足元に気をつけながら歩を進めると、灰色の大地に可憐なピンク色の駒草(コマクサ)が咲いているのを発見。高山植物の女王と呼ばれるその姿に思わず癒されました。

 

7:38|刈田岳(1,758m)登頂、刈田嶺神社でお参り

登山開始から約45分、刈田岳の山頂に到着。

 

山頂には刈田嶺神社が鎮座しており、登山の安全を祈願しました。

 

山頂からは蔵王の象徴ともいえる御釜の火口湖が間近に見え、その神秘的な色彩とダイナミックなカルデラの姿に圧倒されました。整備された展望台やベンチもあり、観光客やファミリーも多く訪れる人気のスポットです。

 

8:25|熊野岳(1,841m)登頂、熊野神社でお参り&絶景満喫

刈田岳を出発し、稜線の馬の背へ。ここは左右に広がる絶景を眺めながら進む爽快なトレイルで、右手には御釜左手には山形盆地が広がります。

 

熊野岳山頂では蔵王山神社にお参りし、食事休憩。

 

360度に広がる大パノラマはまさに圧巻で、吾妻連峰飯豊連峰朝日連峰月山鳥海山といった日本百名山がずらりと並ぶ様は息をのむ美しさでした。蔵王連峰を含めたこの6つの百名山すべて山形から登山が可能なんです。

↑吾妻連峰

↑飯豊連峰

↑朝日連峰

↑月山(左)、鳥海山(右奥)

 

9:34|下山開始 → 9:39 熊野岳避難小屋に到着

山頂でゆったりとした時間を過ごした後、下山を開始。すぐそばの熊野岳避難小屋に立ち寄ります。しっかりした構造の避難小屋で、急な悪天候時や火山活動時にはここで避難できるという安心感があります。

 

10:03|蔵王山頂レストハウスでトイレ&小休憩

御釜の外周を歩きながら蔵王山頂レストハウスへ。ここは観光拠点としても人気で、トイレ・売店・レストランが完備されています。

 

併設されている御釜茶屋では、蔵王の地元食材を使った定食や名物メニューが充実しており、登山者や観光客の胃袋を満たしてくれます。外のベンチからの景色も抜群で、つい長居してしまいそうな心地よさでした。

 

10:13|出発 → 10:18 刈田岳再登頂

一息ついた後は再び刈田岳山頂へ登り返し、もう一度御釜を眺めながら最後の景色を目に焼き付けます。その後、同じルートで大黒天登山口へ向けて下山開始。

 

10:44|大黒天登山口に無事下山

下山中も絶景と風に包まれながら快適に歩くことができ、体力的にも大きな負担は感じませんでした。全体を通して無理のない行程で、終始心地よい山行でした。

 


装備

  • 防寒着(稜線では風が強く体感温度が低下)

  • トレッキングポール(ガレ場での安定に有効)

  • サングラス・帽子(日差し対策)

  • 飲料水1L以上(山頂・避難小屋に水場はなし)

  • 登山靴(滑りにくい靴底が望ましい)

  • 行動食(ゼリー・エネルギーバーなど)


下山後のご褒美スポット

遠刈田温泉と神の湯

下山後は大黒天登山口から仙台側へ車で20分ほど下ったところにある遠刈田(とおがった)温泉へ。一度聞いたら忘れられない名前「遠かったー」温泉。今回は地元の人々にも親しまれている公衆浴場 神の湯に立ち寄りました。

建物の外観はどこか懐かしく、館内も素朴で落ち着いた雰囲気。やや熱めの湯温が特徴で、登山後の疲れた体をじんわりとほぐしてくれます。温泉の効能に身を委ね、心も身体もリセットされる至福のひとときでした。

 

蔵王そば「新楽」の冷やし鴨蕎麦

湯上がりには、遠刈田温泉街にある人気のそば処「新楽」さんへ。ここでは地元で評判の冷やし鴨蕎麦をいただきました。

太くコシのある田舎蕎麦に、温かい鴨だしのつけ汁が絶妙に絡み合い、風味豊かな鴨の旨みが口いっぱいに広がります。登山の締めくくりにふさわしい、贅沢な一皿でした。

 


まとめ

今回の「大黒天登山口〜熊野岳」ルートは、比較的短時間でありながら、自然の美しさと火山の迫力、そして信仰と歴史を同時に味わえる非常に満足度の高い登山でした。

御釜の神秘的な景観、熊野岳山頂からの広大な眺望、途中のコマクサや御釜茶屋のグルメ、さらには下山後の温泉と蕎麦まで、五感をフルに使って楽しめる1日です。

蔵王の魅力がぎゅっと詰まったこのコースは、登山ビギナーから中級者、さらには自然や温泉が好きな方にも心からおすすめできるルートです。

次の休日にはぜひ、蔵王の自然と文化を味わい尽くす旅に出かけてみてはいかがでしょうか?自然に癒され、心満たされる1日になるはずです。

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